いで整骨院では自律神経症状の方に、お腹の施術をすることがあります。
その理由をお伝えしたいと思います。
ストレスを感じたとき、緊張したとき、なんとなく「みぞおちがキュッとなる」感覚、経験したことはありませんか?
それは気のせいではありません。みぞおちの奥には、全身の自律神経を束ねる重要なネットワーク「太陽神経叢(たいようしんけいそう)」が存在しています。
太陽神経叢って何?
太陽神経叢とは、胃の裏側・みぞおちあたりにあります。


現代医学的には「腹腔神経叢(ふくくうしんけいそう)」とも呼ばれ、解剖学的にも正式に存在が確認されている神経の集まりです。
放射状に広がる神経線維の形が太陽の光のように見えることから、当時に「太陽神経叢」という名前がつきました。
医学が発達する前には気やエネルギーが集まる場所とも言われ、神秘的な場所という扱いを受けていました。
そしてストレスの影響を強く受けやすいと言われています。
この神経叢は、以下のような臓器などと深くつながっています。
・胃(胃の働き、消化液の分泌)
・腸(小腸や大腸の働き)
・横隔膜(呼吸の深さ)
・肝臓・胆嚢(代謝や解毒、胆汁の分泌)
・膵臓(消化酵素やインスリンの分泌)
・脾臓(免疫機能)
・副腎・腎臓(ホルモンの分泌や血圧の調整)
つまり太陽神経叢は、お腹まわりの臓器などの働きを調整する司令塔のような役割を担っています。
なぜここが緊張するの?
私たちは精神的にも肉体的にも様々なストレスを受けると、交感神経(いわゆる「戦闘モード」の神経)が優位になります。
このとき自律神経の司令塔の太陽神経叢の周囲の横隔膜や内臓を緊張させます。
すると…
・呼吸が浅くなる
・胃腸や多くの臓器の働きが落ちる
・体全体が緊張する
こういったことが重なることで、疲労感・頭痛・息苦しさ・眠りの浅さ・胃の不快感・便秘や下痢・肩こり・腰痛など、さまざまな不調につながっていくのです。
整骨院での施術でアプローチできること
当院では、太陽神経叢まわりの緊張をほぐす特殊なアプローチを施術の中に取り入れています。
① 腹部への緩い持続圧(腹腔リリース)
みぞおちの奥に、ゆっくりと緩やかな圧をかけていきます。ポイントは「押す」のではなく「待つ」こと。強い圧をかけると体が防御反射を起こして逆に硬くなってしまうため、組織が自然に緩むのをじっくり待ちます。

② 横隔膜へのアプローチ
横隔膜は太陽神経叢のすぐ上に位置しています。横隔膜の動きを引き出すことで、呼吸が深くなり、自律神経のバランスが整いやすくなります。
③ 呼吸を使った自律神経調整
施術中に意識的に深呼吸を誘導することで、副交感神経(「休息モード」の神経)が優位になりやすくなります。吐く息を長くするだけで、神経叢まわりの緊張がほぐれていくのを感じられる方も多いです。
これらのアプローチは、痛みを伴うものではありません。むしろ「じんわり気持ちいい」「呼吸が楽になった」と感じていただけることがほとんどです。
ご自宅でできるセルフケア
施術の効果を日常生活でも持続させるために、ぜひ以下のセルフケアを取り入れてみてください。
① 腹式呼吸(1日3分でOK)
みぞおちに両手を軽く当てて、鼻からゆっくり息を吸います。お腹が膨らむのを手で感じながら、口からゆっくり長く吐きます。
目安:吸う4秒 → 止める2秒 → 吐く8秒
吐く時間を長くするのがコツです。これだけでも副交感神経が優位になり、太陽神経叢まわりの緊張がゆるんでいきます。
② セルフ腹部リリース(入浴後がおすすめ)
仰向けに寝て膝を立て、みぞおちのやや左(おへそと左肋骨の間あたり)に指先をそっと置きます。息を吐きながら、ゆっくりと指を沈めていきます。「痛い」ではなく「じんわりした重さ」を感じる深さで止めて、30秒〜1分そのままキープしましょう。
無理に押し込まないことが大切です。
・左側の方が横隔膜は下にあるので、左を集中的にします、写真の赤い所をしましょう。

③ みぞおちへの温罨法(おんあんぽう)
入浴後や就寝前に、温かいタオルや湯たんぽをみぞおちにあてて5〜10分温めます。内臓の血流が高まり、自律神経が整いやすくなります。冷えを感じやすい方に特におすすめです。
・なんとなく胃が重い・消化が悪い
・疲れが抜けない・だるさが続く
・呼吸が浅い・胸が詰まる感じがある
・ストレスが多く、体がこわばりやすい
・頭痛、肩こり、腰痛がなかなか改善しない
これらの症状の奥に、太陽神経叢まわりの自律神経の乱れが関係していることがあります。
「なにか調子が悪いけど、原因がよくわからない」という方こそ、一度ご相談ください。体の声をしっかり聞きながら、一緒に原因を探っていきましょう。
以上が
『自律神経症状の人にお腹の施術をする理由』
になります。
その他気になることやわかりづらいことなどありましたら、来院時やLINEにてご質問下さいね。






