今日はどのような姿勢が良いかの質問をいただきましたので、お答えしたいと思います。
姿勢ができていれば体幹の力を使えて大きな力を出すことができますし、負担も軽減できます。
姿勢の大本になっている、背骨は生理的湾曲があり真っ直ぐではありません。
なぜかというと湾曲(S字)があることにより、重力からの負担を分散しているからです。
一直線の真っ直ぐだった場合、背骨の強度は15分の1程度だと言われています。
この背骨のS字があることにより、重い頭を支えたり歩く際の頭への衝撃を分散できるのです。
その上いろんな方向に動く可動性も備えています。
このように背骨は素晴らしい構造を持っていますが、弱点もあります。
背中の筋力が弱ってくると、背骨のS字構造を維持できなくなることです。
・腰椎(腰骨)は前側に湾曲しており、この曲がりが大きくなるとヘルニアなどを引き起こしてしまう可能性があります。
・胸椎は後側に湾曲していて、この曲がりが深くなると猫背になり肺や内臓を圧迫してしまいます。
・頸椎(首の骨)は前側に湾曲していて、下ばかり見る習慣などを続けていると、湾曲が無くなりストレートネックから首、肩凝り、自律神経の乱れにも繋がります。
このように背骨の湾曲が極端になるか、無くなっていくことにより、多くの症状を起こしてしまいます。
ですので
簡単に結論をお伝えしますと『その人なりに背骨を真っ直ぐにしようとすること』が大事になります。
本来持っているS字構造はどんなに努力しても直線になることはないので心配ありません。
その方が生まれながら持っている、遺伝の湾曲を越えることはありません。
その方の行き過ぎている部分を改善しましょうということです。
現代人の多くはPCやスマホの普及により座って作業することや、同じ姿勢が多くなっているので、本来ある湾曲から必要以上に湾曲が強くなっているか、無くっているので日頃から意識して気を付けましょう。
ではどのように日々の姿勢を取ればいいのでしょうか?
①お尻の穴を締めるようにする
腰を反っているとお尻の穴に力が入りずらいので、締めるようにすると骨盤が反るでもなく、寝るでも無く良い位置にきます。お尻の穴を締めると骨盤底筋を使うことになるからです。気づいた時締めていき骨盤を良い位置に持っていきましょう。
②胸骨を前に出す
これにより肩甲骨が寄り、胸が広がります。肩が上がらないように注意しましょう。
③顎を引く
注意点は頷き動作ではなく、顎を後ろに引いて、肩の所にできるだけ耳が来るようにすることです。
これにより背骨の一体感が生まれ、負担を軽減しやすくなります。
・①胸骨を前②顎を引くを同時にやり易くする方法として、耳の後の骨(乳様突起)を上に引き上げるように意識(イメージ)すると自然と顎が引けて、肩甲骨も寄り、胸も開きやすくなります。
少しでも日々気をつけるようにすることで、姿勢を維持する筋肉がついてきますので実践していきましょう。
最初の頃は筋肉痛になることもありますが、徐々に筋肉がついてくると出なくなってきます。
慣れてくると骨盤に身体がフワッと乗るような感覚になってきます。
日々気づいた時に意識して、身体に覚え込ませましょう。
この背骨の状態で物を持ったり、動かしたりなどすると、体幹の力を使いやすくなりますので、姿勢の基本になります。
立つ時の重心の位置は内踝(内くるぶし)の下あたりが理想です。
理由は以前書いたコラムで説明していますので参考にされてください↓
https://ide-seikotsuin.com/arukitaijyu
この姿勢を基本にして今後は日常や仕事時の負担の少なくなる動作をお伝えしたいと思います。
その他気になることやわかりづらいことなどありましたら、来院時やLINEにてご質問下さいね。