自律神経の乱れの改善には腸は重要というのを以前お伝えしましたが、腸内環境改善には具体的にどのようなものを取ればいいですか?という質問をいただきましたので、お答えしたいと思います。
以前のコラムで「脳と腸はつながっている」とお伝えしました。
幸せ安心ホルモンと呼ばれる、セロトニンの約9割は腸で作られていると言われています。
腸内環境を整えることが、心の安定や自律神経の乱れ改善につながるということです。
では腸内環境を整えてセロトニンを増やすにはどうすればよいのでしょうか?
①プロバイオティクスを摂る
プロバイオティクスとは、腸に良い働きをしてくれる「生きた善玉菌」のこと。
代表的なものは以下の通りです。
・大豆ヨーグルト(植物性乳酸菌)
・納豆(納豆菌)
・味噌やぬか漬け(発酵菌、酪酸菌など)
・キムチ(乳酸菌、酪酸菌など)
これらを毎日少しずつ取り入れることで、腸内の善玉菌を増やすことができます。
しかし当院では以前のコラムでも書いた↓
・なぜ牛乳、ヨーグルトなどの乳製品をあまり薦めない?
https://ide-seikotsuin.com/nyuseihinn
上記のコラムに書いたように日本人の約7割は乳糖不耐症で、あまり乳製品を勧めていませんので乳製品に代わるもので上記の大豆ヨーグルトを書きました。特に乳製品で調子が悪くなることがない人はヨーグルトでも大丈夫です。
②プレバイオティクスで腸内細菌を育てる
プレバイオティクスとは、腸内の善玉菌のエサとなる成分。
つまりプロバイオティクスがしっかり働くための土台作りです。
・水溶性食物繊維:海藻、オクラ、アボカド、バナナ
・不溶性食物繊維:ごぼう、きのこ、豆類
・オリゴ糖:玉ねぎ、バナナ、はちみつ、大豆製品
これらを意識して摂ることで、腸内細菌が元気に働き、腸の動きもスムーズになります。
③シンバイオティクスで相乗効果
シンバイオティクスとは、プロバイオティクス+プレバイオティクスを組み合わせる食べ方のこと。
例えば
・バナナ+大豆ヨーグルト
・納豆+海藻サラダ
・味噌汁+きのこ
このように組み合わせることで、善玉菌が効率よく腸で増えやすくなります。
④セロトニンの材料を忘れずに
腸内環境が整ったら、セロトニンの材料「トリプトファン」も摂りましょう。
・大豆製品(豆腐、納豆)
・魚、鶏肉
・卵
・ナッツ
・バナナ
さらにビタミンB6・鉄・マグネシウムも一緒に摂ると、トリプトファンがセロトニンに変換されやすくなります。
⑤生活習慣も大事
・朝日を浴びる(体内時計が整いセロトニン分泌が活発に)
・軽い運動(ウォーキングやストレッチで腸の動きを刺激)
まとめ
腸内環境は 「菌を入れる(プロバイオティクス)」+「育てる(プレバイオティクス)」+「両方する(シンバイオティクス)」 が大事になります。
どちらかだけでは、効果が出にくいので、両方をするシンバイオティクスを目指しましょう。
加えて、セロトニンの材料や生活習慣も意識することで、自律神経がさらに整いやすくなります。
・今日からできる簡単習慣
朝はバナナと大豆ヨーグルト、夜は味噌汁と納豆をプラス。
そして朝日を浴びながら軽くストレッチ。
これだけでも腸が喜ぶ生活の第一歩です!
以上が
自律神経を整える為の腸内環境改善には、具体的にどのようなものを取ればいいですか?
の回答になります。
その他気になることやわかりづらいことなどありましたら、来院時やLINEにてご質問下さいね。