目眩で来院される方が、いで整骨院・整体院に多くいらっしゃいますが、その方達にどのような流れで改善していくかの説明をしていて、その内容をお伝えしたいと思います。
そもそも目眩には多くの種類がありますが、
主に当院に来院されるのは
・良性発作性頭位めまい症(BPPV)
耳石というカルシウムの塊が内耳にある三半規管(回転を感じる器官)に入りこむことで目眩がする症状
・自律神経失調症
身体をコントロールしている自律神経が乱れることで目眩や様々な症状がでる
・頚性神経筋症候群
首の緊張から自律神経が乱れることで目眩や様々な症状がでる
の方が多く
・メニエール病
三半規管の中のリンパ液の流れが悪くなり、過剰になり目眩、耳鳴り、難聴がする病
・起立性調節障害、起立性低血圧
自律神経の乱れで立ち上がる時などに、血液が頭に急に上がりづらく目眩がする症状
・偏頭痛からの目眩
・高齢などでの筋力低下でのふらつき、目眩
・原因不明
などの方もいらっしゃいます。
目眩と耳が聞こえづらいが一緒にある方は、突発性難聴の可能性もありますので、すぐに耳鼻科に行っていただくようにしています。突発性難聴の場合、薬による治療が2週間遅れると耳が聞こえなくなってしまう可能性があるからです。
上記の症状でも
共通して多いのは、首の緊張が強い方が多いということです
首の緊張が強くなると自律神経の乱れにも繋がります。首には自律神経に関連する部分が多くあります。そこから「頚性神経筋症候群」という首こりから自律神経が乱れる診断を受ける方もいます。
そして内耳へのリンパや血流には、どちらも首を通らなければいけないからです。
その為、首の緊張を取る必要があるのですが、薬で緊張を減らしたり、首だけを緩めようとほぐしたり、電気などをしても首に負担をかけてしまっている背骨や骨盤周りの緊張、歪み、重心が改善しなければ、なかなか根本改善には繋がりません。
首の緊張を取り内耳へのリンパや血流の流れを改善させようとしても首に負担を掛けている大元が改善していないとすぐに元に戻ってしまうということです。
さらに目眩の施術において、首や身体全体の歪み緊張や重心を改善していくのと同時に、三半規管を鍛えるというのも大事になります。
そもそも目眩が強い方は、目眩が起きるのが怖くなり、頭や身体を動かさなくなっていきます。
それによりますます三半規管や小脳が弱り、首の緊張も強くなるという悪循環に陥っています。
目眩は寝ていても根本改善には繋がらないどころか、悪化していくのです。
ある程度落ち着いたらリハビリも大事になります。
どのリハビリするかなどは、その方の動きなどを検査して決めなければいけません。
どういうところを診るかというと
・目の動きと脳の感覚にズレがないか?(目の感覚)
・どのように動いた時に目眩がするのか弱いのか?(耳からの平衡感覚)
・重心と脳の感覚にズレがないか?(足裏からの感覚)
などを見る必要があります。
当院での治療計画の流れとしては、
①最初の頃の目眩が酷い時期は
安静と施術(目眩の状態に合わせた、負担の少ない施術)
②落ち着いてきたら、
その方にあった施術と体操やリハビリを行っていく。
※日常生活は
ある程度普通にこなしていく
ということが大事になります。
この順番を間違えて、最初から強い刺激の施術やリハビリをしても症状が酷くなることが多く、その方の状態に合わせて施術や体操を決めていくことが必要です。
・良性発作性頭位めまい症(BPPV)の方もリハビリをすることで、耳石(カルシウムの塊)が内耳の中で削れていき無くなっていくとも言われています。
それ以外にも耳石の位置を目を見ながら確認し、取り出すことができる訓練を受けている耳鼻科の先生も時々います。しかし苦痛を伴いますし、耳石が入るたびにその施術を受けなくてはならず、それよりもリハビリや運動を習慣化して耳石が剥がれて内耳に溜まないようにする方が良いのではないかと思います。
下の動画では良性発作性頭位めまい症(BPPV)を中心に目眩全般の原因や解決策をお伝えしていますので、このコラムと一緒に見られると目眩の理解が深まると思います。
以上が目眩の治っていく流れの説明になります。
その他気になることやわかりづらいことなどありましたら、来院時やLINEにてご質問下さいね。